仏具と臨済宗

 

臨済宗の発祥

宋時代、中国に渡り学んだ栄西らによって、鎌倉時代に日本に伝えられたのが始まりです。
日本では禅宗(臨済宗、曹洞宗、日本達磨宗、黄檗宗・普化宗)の一つです。禅宗では、悟りを開く事が目的とされており、知識ではなく、悟りを重んじます。
この悟りというのは「生きるもの全てが本来持っている本草である仏性に気付く」ことをいいます。悟りは師から弟子へと伝わりますが、それは言葉による伝わりではなく、坐禅や公案などの感覚的、身体的体験で伝承されていくものとされています。

 

臨済宗の仏具について

基本

 仏壇

決まった仏壇形式はございません。(金仏壇、唐木仏壇、家具調仏壇、どちらでも構いませんが、臨済宗では金仏壇は一般的ではないようです。)

 お位牌

決まったお位牌の形式はございません。(塗り位牌、唐木位牌、家具調位牌、札位牌、繰り出し位牌、どちらでも構いません。)

 ご本尊

基本的に釈迦牟尼仏を祀りますが、特に決まりはありません。

 脇侍(きょうじ)

臨済宗の脇侍に関しては様々な組み合わせが存在しますので、ご相談していただければ幸いです。
※脇侍とは、中尊(中央に位置している、信仰の中心となる仏様)の左右に控える菩薩や明王、天などをいいます。
中尊の教化(善行により人々を安寧に導く行い)を補佐する役割を持つとされています。

 三具足(花立・火立・香炉)

決まった形式はございません。

 五具足(花立・火立・香炉・仏器・茶湯器)

決まった形式はございません。

 仏飯器

 茶湯器

 線香差し

 高月

 おりん

 

任意

灯籠、経机、玉香炉、過去帳、見台、常花、仏膳椀、仏器膳、マッチ消し、香合、瓔珞、卓、打敷、供物台、木魚、仏前座布団、数珠