なぜ分骨にするようになったの?
近年では都市で生活する人が増えたこと、「手元供養」など供養方法の多様化で、分骨をしたいという方は急増しています。
分骨する主な理由はお住まいから故人が眠る墓所までの「距離」です。
お墓参りに行こうとしても、お墓が遠方にあるためお参りする機会が少なくなってしまっていること。
特に年配の方には遠方であることは、体力的にも精神的にも大きな負担でしょう。
通える距離に分骨し、より手厚い供養をすることができることは大きなメリットでもあります。
分骨はよいこと?悪いこと?
実際に一人の故人の遺骨を分けて持ち合うことは宗教の面から言っても大丈夫なのでしょうか?
そして分骨に対して抵抗感もある方もいらっしゃることでしょう。
しかし分骨はむしろ古来から「尊い」とされています。
お釈迦様の例に挙げるとお釈迦様のご遺骨は仏舎利(ぶっしゃり)と呼ばれ、
お釈迦様の死後に、弟子たちがお釈迦様の遺骨を分け、何万という寺院に分配。
仏舎利を埋めた場所に仏塔を立てています。
キリスト教でも、聖人の遺骨の一部は「聖遺骨」として大切に保管されています。
どちらも祈りの対象とされることから、分骨することは宗教的にも問題ありません。
最近では、宗派の本山に遺骨の一部を納骨する場合もあります。
誰でも申し込みができて、いつでもお経が流れるという供養として最適な場所とも言えます。
しかし、たとえ良いことだとわかっていても受け入れがたい・・・とお考えになる方もいらっしゃいます。
すべては大切な故人を弔い、供養していくことが一番大切です。
遺族・親族の方でよくご相談の上で一番良い方法を見つけていくことも大事なことです。
分骨についての注意点
分骨には大きく分けて2つの方法があります。
- すでに埋葬されている場合の分骨
- これから埋葬する場合の分骨
①すでに埋葬されている場合の分骨
埋葬されている墓所の管理者から「分骨証明書」(埋蔵証明書・収蔵証明書)を受け取ります。
ちなみに元々埋葬されていた遺骨を「本骨」といいます。
本骨をすべて移動させる時は「改葬」の手続きが必要となります。
本骨をそのままに、本骨の一部を分骨したものは新しい管理者に、遺骨とともに分骨証明書をお持ちください。
②これから埋葬するときに分骨する場合
複数の場所に納骨するときは、通常は火葬場で手続きが可能です。
火葬するときに分骨することが決まっているときは、予め火葬場の管理者にお話ししていくことが必要です。
話が通っていれば、分骨する分の骨壺と、「火葬証明書(分骨証明書)も発行していただくことができます。
遺骨は本骨、分骨と分けられます。
本骨には通常でも発行される「火葬証明書」
分骨には「火葬証明書(分骨証明書)をそれぞれの埋葬先の管理者に提出します。
今では自宅に持ち帰り手元で供養する場合もあります。
その時は管理者はご自身となるので証明書は必要ありません。
ただし、将来遺骨をお墓や納骨堂に納める際は証明書が必要となりますので、火葬の際にもらった証明書は大切に保管しておきましょう。
分骨後の供養の仕方
供養の仕方の多様化から、最近ではより故人を身近に…と想いから
「手元供養」という供養の仕方が多くの方に喜ばれています。
そして分骨に際しても、分骨した遺骨を納める骨壺もより親しみやすいものが喜ばれ、
お部屋のインテリアと違和感のないオシャレなデザインのものや、
遺骨を粉にしてペンダントに入れ持ち歩ける形などもあり様々です。
現在故人を弔い偲ぶ形は多様化しています。
それは遺族の想いにあった供養方法が選べる時代ということであり
遺骨の扱い方にしても、その遺骨を納める仏具もたくさん種類もあります。
ご自身に合った供養の形で、故人を偲ぶ習慣が守られていけると良いでしょう。
竜泉堂イズミでは、遺族の方それぞれのスタイルに合った供養、仏具などをご提案します。
お立ち寄りの際はお気軽にご相談ください。